dh memoranda

徒然なるままに日暮らしブログに向かいて...

シングルカスク・ウィスキー「余市」


世の中いろいろなお酒があります。最近は焼酎がブームだとかで、いろいろな種類の焼酎が飲めるようになってきているそうです。そんなブームとは無縁のひらたは、最近、「シングルカスク・ウィスキー」というお酒の存在を知りました。カスクとは樽のこと。シングル・カスクとは、一つの樽からとった原酒を、そのまま瓶詰しているウィスキーのことです。

yoichi.jpg

ウィスキーを飲むとき、同じ銘柄、たとえば、「ジャックダニエル」を頼むと、いつも同じ味だということを不思議に思いませんか?

ウィスキーは、味、品質、価格を一定に保つため、普通いくつかの原酒を混ぜています。混ぜること自体は味を落とすのではなく、むしろ逆に、味を良くし、かつ同じ味を維持するための大切な技術です。すばらしい技術を持ったブレンダーがいなければ、ワインのように「今年は不作だった」とか「今年は当り年」となったり、値段も変化したりすることでしょう。

シングルモルト・ウィスキーは、おなじ蒸留所のものだけに、ブレンドする原酒の種類を絞っているものをいいます。それぞれの蒸留所の個性があらわれるウィスキーです。ブレンドするのに、16年もの、とか書いてあるのは、16年以上樽で熟成した原酒のみから作られていることを示しています。対して、シングルカスクは、樽ひとつ。当然、年ごとに味のばらつきもありますし、樽の置かれた場所によっても味が違ってくるのだそうです。

見つけたのは、ニッカの余市です。今年のウィスキーマガジンで一番に選ばれたのが、シングルカスク余市10年なのだそうです。ラベルには、蒸留日、瓶詰日、樽番号など事細かく表示されていて、自信の程がうかがえます。アルコール分も樽ごとに違ってきます。

うちに届いたのは、1986年1月18日に蒸留された16年もの。口を開けると果物のような甘い香りが漂いました。グラスに移し軽く揺らすと樽の香りでしょうか。口に含んだ瞬間、木の薫りと強いアルコールの刺激、まろやかな味が広がりました。アルコール分は、63.6% と普通のウィスキーより高めです。

日本のウィスキーでこんなに美味しいものがあるとはしりませんでした。これにはちょっとはまりそうです。