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これからのPRに必要なものは透明性

マーケティングとPRの実践ネット戦略」の原著者の奥様、渡辺由佳里さんの「洋書ニュース」にも本書が原書とともに紹介されていました。

洋書ニュース: 新しいPRの法則が机上の空論ではないことを証明する本 最初に告白しておきますが、著者のDavid Meerman Scottは私の夫です。 夫の作品だから宣伝すると思われるのが嫌でこれまで書きませんでしたが、今月日経BP社から日本語版が出版されるのにあたり、ちょっと面白いいきさつをご紹介しようと思います。

宣伝するとかえって逆効果になる場合もあることは同感です。確かに身内の宣伝って難しいですね。この課題への対処方法は、透明性の確保だと思います。

身内の宣伝に限らず、利害関係があっても、いいものはいい、といいたいときはあると思います。個人的には、利害関係があるときには必要に応じてオープンにするようにしています。

これだけ情報の発信、流通コストが低下すると、情報の価値を判断するのは情報の受け手であって、情報の出し手ではなくなってきます。情報の受け手にとって価値があれば受けいれればいいし、そうでないなら受け入れなければいい。情報にどういう「色」が付いているのかを判断できる材料をちゃんと提供することで、情報の受け手をミスリードしないことが大切です。情報のあふれた世界での、これからのPRでは大切なポイントだと思っています。

問題は情報が多すぎて受け手だけでは処理できなくなることですが...、この問題、過去から繰り返されていることなので、すばらしい解決方法を見つけだした人は、この不況をふっとばすくらいすばらしいことが起こると思いますよ。

で、肝心の夫人からのメッセージも紹介させてください。

洋書ニュース: 新しいPRの法則が机上の空論ではないことを証明する本 PRやマーケティングのプロだけでなくネット初心者でも学べるように書かれているために、愛読者はハリウッドの音楽プロデューサー、某中南米の国の大統領、大学生起業家、と多彩です。授業に取り入れる大学も増え、レポートを送ってくる学生もいます。日本とアメリカのネット感覚は異なりますから、役に立たないのではないかと疑う方もいらっしゃるかもしれません。けれども、トーマス・フリードマンがいうように世界はフラット化しています。日本発のグローバルなPRがだんだん必要になってくるでしょう。アメリカでは発売(2007年6月)から1年半以上経った現在でもAmazonのPR部門1位を継続的に保っていて、ということは、このメッセージはPR専門家からだんだん庶民に広がってきているようです。

翻訳者がいうと宣伝っぽくてなんなのですが、この本で紹介されていた手法のほとんどは日本でも実際に実践できるものばかりです。いや、日本のほうが向いているもののあると思います。日本のインターネット環境は世界でもトップクラスですから、グローバルを狙わなくても十分価値のあるものばかりです。興味がでてきたかたには、ぜひ、ご覧いただきたいです。はい。