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竹鶴ピュアモルト21年 受賞記念イベントにいってきました

Taketsuru 21 ISC2009 Trophy Bottle

先月の話ですが、アサヒビールさんから「竹鶴21年」の ISC2009 受賞記念のイベントにご招待いただきましていってきました。「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」のウイスキー部門の最高賞であるトロフィーを受賞されたとのこと。これで今年、竹鶴はISCとWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)の両方を受賞したわけで、ほんとうにすごいことですね。世界で今年一番のウイスキーといっても過言ではないでしょう。遅くなりましたが、アサヒビールとニッカウヰスキーのみなさん、おめでとうございます!

イベントはいつものとおり二部構成、第一部は久光チーフブレンダーによる「竹鶴ピュアモルト」の解説と試飲、第二部は懇親会でした。今回は「竹鶴21年」の受賞記念ということで、醸造所がある余市と宮城峡についての自然豊かな風景の写真を織り交ぜながらの解説と「21年」と「12年」の飲み比べでした。いやあ、比べてしまうと21年が抜群にウマいんですが、12年もなかなかに美味しいかったです。年月を経るごとにまろやかな味になっていきます。ニッカのウイスキーというと余市のとても力強いところが特徴的ですが、この竹鶴はその雰囲気を失うことなく、まろやかな味わいになっていると思います。普段、両方のボトルはおろか、21年を家で開けることなんでありませんので、こういう機会でもないとなかなか飲み比べできないと思います。貴重な機会でした。

Taketsuru 21 ISC2009 Trophy Bottle

で、第二部の懇親会はニッカのブレンダーズ・バーで。今回は知り合いは少なくキクイさんワダさんと一緒でした。乾杯は最近流行のハイボール、あとは今回は竹鶴21年をストレートでいただけるだけいただいてしまいました。おつまみと一緒に、今回は竹鶴21年を練り込んだという特別なショコラもいただいてしまいました。このショコラがまたすばらしく合いましたよ。

と、うまかったという話だけを書いてもアレなので、イベントで聞いたり思ったりしたことをツラツラと。

世界で一番の栄誉に輝いたこの竹鶴ピュアモルトですが、気になるお値段は12年が2,500円、17年が5,000円、21年が10,000円というところ。最初、発売するときにブレンダーのみなさんは「こんな(安い)値段で出しちゃうの?!」と驚いたそうです。使っている原酒からすると格安ではないかと。これは私も同感です。

という話を聞いて、ひとつ疑問ができたので、折角の機会、久光さんに直接聞いてみました。ブレンダーという仕事は、いろいろな原酒からウイスキーの味、香りなどを一定の品質に保つのが仕事なのに、どうして竹鶴21年が今年は賞を取れたのかな、去年でなく一昨年でもなく今年だったのはどうしてなのか。久光さんの答えは「我々ブレンダーは一定の品質を保証するのが仕事なのですが、その仕事の範囲の中で、コストの許す限りですが、すこしずつでもよりよいものを提供しようと日々努力しています。なので、ほとんどわからないくらい少しずつではあるけど、年々良いものになっていっているはずで、その努力の積み重ねが今年結実したんじゃないのかな」という趣旨のことをおっしゃっていました。

この言葉は非常に深いと思います。昨今のデフレの世の中、価格競争力を出そうとして、コストを削ったり価格を安くする話になったりしがちなのですが、価値というものは、一朝一夕にはいかないこういう積み重ねの中から生れてくるんじゃないかと思いました。あらゆる道に通じる言葉にも思えます。勉強になりました。

ということで、ご招待いただいたにも関わらず楽しんで学んでばかりのイベントでした。折角美味しかったので、受賞記念ボトルを自宅用に一本購入しました。冒頭の写真は無事に届いたボトルの写真です。買ったのはいいのですが、もったいなくて簡単には開けられません。いずれあけてチビチビと飲みたいと思います。:-)

今後もひきつづき素晴しいウイスキーをおねがいします!

関連リンク
竹鶴 商品紹介(ニッカウヰスキー)
アサヒオンラインショップ 竹鶴シリーズ 商品一覧