「人」という字 - 常用字解
最近は本を買うときは Amazon で買うことが多いのですが、ふと思いたち、散歩がてら、ひさびさに紀伊国屋書店・新宿南口店にいってきました。ウェブログ本コーナーがあってビックリしたりながら、(インプレスのウェブログ入門は、なぜか置いていなかったのですが...) 30分ほど見てまわって何冊か買ってしまいました。ネットでポチポチといろんな本を見つけるのもいいのですが、自分の専門外な分野の本などは、本屋さんに行くと新しい発見ができるようです。きっと時間軸の単位が違うんでしょうね。で、その内の一冊が「常用字解」という漢字辞典です。普通の辞典と違うのは、漢字の意味自体に注目していること。甲骨文字とかの字体の起源も書いてあったりして、普段なにげなく使っている漢字の、意外な意味を知ることができて面白いです。で、この辞典で「人」という字を調べてみました。
だれから聞いたか覚えてもいませんが「『人』という字は人と人が支えあってできているんだ」なんていう話を聞いて、「ふーん」なんて思っていまいた。しかし、この辞典によると
「象形。立っている人を横から見た形。」
あれ、ひとり? 字形の変化は次のとおりでした。
(白川 静: 常用字解から)
右を向いたり、左を向いたりしていますが、全然、支えあっていません。いったい誰が「人と人が支え合う」なんていったんでしょう? ともかく、ひとつ、賢くなることができました。とても良い本だと思います。
(2006.11.3 追記) 白川静先生が10月30日にお亡くなりになられたとの記事を新聞で拝見しました。96歳まで活躍されていたというのを知ってさらに驚きました。ご冥福をお祈りいたします。
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