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徒然なるままに日暮らしブログに向かいて...

Energy Conversion Devices

ミシガン州はデトロイト近郊にある Energy Conversion Devices という会社を訪ねて、米国までいってきました。ECD はとても家族的な会社で Stan 、 Iris 夫妻が経営しています。Stan はとても有名な発明家で、ECD は1960年、いまから42年も前に設立した会社です。

Stan はアモルファスの大家で、Ovonic という言葉は、Ovshinsky、つまり彼の名前からとられています。PD や DVD-RAM に使われている相変移などに使われていて、最近、Intel ががんばっている OUM, Ovonic Unified Memory も ECD の技術なのだそうです。ほかにも、a-SI 太陽電池や NiMH 電池、最近だと燃料電池や水素貯蔵技術でも先端を走っています。

Stan は来月80歳になるそうですが、まだまだ元気そうでした。1960年当時の写真なども見せてもらったのですが、その頃には水素エネルギー循環を唱えて黒板と水素ボンベの前で説明している姿が移っていました。もうそろそろ実現できそうな時代になってきた、と話していました。1980年に作ったという記念メダルは、一方が「Energy」もう一方が「Information」すなわち、情報とエネルギーについての表裏一体の関係を示しています。

わたしが子供のころ 1970 年代は、21世紀を見据えたビジョナリーがきちんと将来を描いて、行く末を示していたと思います。しかし、21世紀を迎えた現在、20年、50年先を描くことは非常に難しいことでしょう。彼のビジョンはまだ実現の途中であり、当然、次も考えておられるようで、彼の本棚には、古い本からかなり新しい本まで、また幅広い分野の本がおいてありました。しかもちゃんと読んでいるらしい(当り前か...)。久し振りに抜群に頭のよい方にお目にかかる機会が得られてとても刺激を受けました。またお会いする機会には、英語をしゃべれるようにならないと...。

ちなみに、社内にはいたるところに元素の周期表が貼ってあります。なんとランチョンマットまで...。

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